この記事は官僚である筆者が自主休職して社会人博士を目指す様子をお届けする雑記帳である。
バックナンバーはこちら↓
最近、僕の周りで社会人博士に関心のある日本人がちらほらいて、何となく嬉しいような頼もしいような気がしている。しかし、そんな人たちが実際に留学にまで行動に移すためにはやはりお金の問題は避けて通れない。
そこで今回はイギリスのロンドンに留学中の筆者のリアルな金銭事情を記事にしてみたい。
実際に計算してみた
筆者は現在イギリスの大学院の博士課程学生である。授業は必修ではないし、指導教官ともオンラインでしか打合せしないので、基本的には自宅で研究活動をして必要があればロンドンまで電車で繰り出すという生活を送っている。
そんな生活を3年間続けた場合にかかるお金は以下のとおりだ。
学費(※)
入学金 30万円
授業料 80万円/年 × 3年 = 240万円
計270万円
生活費
ひとり暮らしの場合
家賃 11万円(ロンドンの大学からドアtoドアで1時間半のワンルーム)
生活費 8~10万円
遊興代 3万円(飲み会、国内旅行など諸々)
24万円/月 ×12か月 × 3年 = 計864万円
3年間の留学総額は合計で約1,100万円。
こうして計算してみるとなかなかの金額である…。
(※筆者は特殊なプログラムに所属しているので学費がべらぼうに安く済んでいるが、本来ならばイギリスの大学院の留学費用は年~450万円ほど(1£=160円換算)なので、正規であれば3年間の学費だけで1,350万円。生活費と合わせると2,200万円に上る。書いているだけでも恐ろしい額だ。)
当然ながら、これだけの大金を貯金で賄える人は20~30代の社会人にはなかなかいない。奨学金を頂いて、足りない分は貯金も切り崩しながらやりくりしていくのが現実的だろう。
例えば、中島記念国際の奨学金は月額20万円+授業料+往復航空券+支度代と充実している。ここまでカバーしてもらえれば、貯金からの持ち出しはほぼ遊興代のみで済む。
http://www.nakajimafound.or.jp/koubo.html
社会人が留学時に利用できる奨学金については以下にまとめているので参考になれば幸いである。
ちなみに、もっと少額でなんとかならんか、というそこのあなたへ。
アメリカやスイスの大学であれば、博士課程の学生は研究員とほぼ同じ扱いで給料を貰いながら働くことも多い。
ただし給料が発生する分、研究室の即戦力として使えるかどうかで判断されるので、イギリスのように学生としてお客さん感覚で博士課程をやるよりも受け入れの難易度は上がる。社会人での経験や専門性を生かした分野に留学される方は狙ってみるのも良いだろう。
(続きはこちら)