留学している方にとって共通の悩みの1つは紙媒体で日本の書籍が手に入れられないことではないだろうか。
本は重い。船便で送るにもお金がかかるし場所も食う。ということで、留学先にはほんの一部だけを送って残りは実家に残してきてしまった。
普段はKindleも併用していて、今時の本ならだいたい手に入るしまあ大丈夫だろうと思っていたのだが、1つ落とし穴があった。既に紙媒体でも持っている本はなんとなく勿体なくてKindleでは買い直す気になれないのだ。
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昨日の夜はなかなか寝付けず、何か本でも読もうかと思った。
できれば枕元の豆電球で、星新一のショートショートでもめくりながら寝落ちするあの感じがいいなと思った。
小学生の頃から星新一は大好きでほとんど揃えていたが、あいにくイギリスには1つも持ってこなかった。
今更買い直すのもなと思い、仕方なく頭の中で色々と思い出してみることにした。
案外オチまで覚えているものは少なかったが、「午後の恐竜」とか「生活維持省」とか「おーい、でてこい」とか、思い出せた作品はどれもセンスの塊というか結晶というか、発想力にあらためて感心した。
そういえば小学生の頃は星新一に影響されてショートショートを自分でも書いたことがある。恥ずかしいのでここには書けないが、今振り返ってもなかなか悪くないブラックユーモアだったんじゃないか、などと物思いにふけった。新しい作品も考えてみたら面白いんじゃなかろうか、など妄想していると、いつの間にか眠りについていた。