おーい、えび。

えびのたわごと

「継続は力なり」は言葉足らず? 継続+○○こそ力なり

ことわざに「継続は力なり」というのがあるが、筆者はこれを聞くと「少し言葉足らずではないか?」という違和感を持つ。

 

確かに長年に亘って何かを維持させることはそれ自体が難しいので、継続して何かをやり続ける人はそうしない人に比べて力が付くと思われる。

 

ただ、相対評価ではなく自分の能力値の絶対評価で考えるとどうか。

 

例えば、筋力トレーニングの場合。腹筋を毎日30回やるぞと決めた人がいるとする。

 

初めのうちは30回をやり切るのも困難で、汗だくになってこなすだろう。これをしばらく継続していくと少しずつ筋肉もついてくるので、30回が最初ほど苦しくはなくなってくる。最終的には30回を毎日こなすのが余裕になることだろう。

 

この例では、継続によって筋力が向上しているのは最初~中ごろまでで、腹筋を余裕でこなせるようになった段階以降は身に付けた能力をキープする作業になっている。

 

つまり、もし能力を向上させ続けたければ、継続+「少し上を目指す」という次のステップが必要なのだ。

 

これはトレーニングだけに限らず勉強にも言える。問題集をやっていてどの問題も簡単に感じるようになったら少し上の問題集を解くようにしないと成長は生まれない。論文を毎日1本ずつ読んでいても新鮮な驚きがなくなってきたら、これまでとは違う分野に手を伸ばしてみた方がよいかもしれない。

 

もちろん、初期状態の自分と比べて能力が向上した状態をゴールとするのであれば、継続だけでも十分だ。しかし、継続少し上を目指す人との間には時間がたつほど大きな差が生まれていくということも留意する必要がある。

 

そんなことを思いながら、三日坊主で積読に回した数々の参考書を眺めている筆者であった。

 

ちなみに英語で「継続は力なり」にぴったり当てはまる言い方はないようだが、Persistance pays offなどと言うらしい。