おーい、えび。

えびのたわごと

苦手なこと

最近、自分の中でこれは苦手だな…と思うあることに気づいた。というか、昔から薄々気がついてはいた。

 

それは、何かに執着したり没頭するということだ。

 

例えば、何かに興味が湧いて調べものをしたとして、ある程度納得ができたらそれまでだ。更に詳しく調べようとかいうモチベーションに乏しい。

 

10のうち8を習得するのは比較的よくできる方だと思う。しかし、残りの2に没頭してチャレンジする意欲がとんと弱いのだ。

 

そして、重要なことに、あらゆる物事の真髄はその残り2にどれだけ執着できるかにかかっている。

 

スポーツ選手の逸話で、朝から晩まで、食事や睡眠の時間も惜しんで何かに熱中するような話をよく聞く。そういった爆発力というか、没頭力というようなものを発揮している人は本当にすごいと思うし尊敬する。

 

 

近頃は今年のノーベル賞受賞者が発表されていっている。こうしたトップオブトップの人たちは例外なく、没頭する何かを見つけられた人たちなのだろうか。

 

もしそうだとすると、僕は彼らが羨ましい。ノーベル賞という最高の栄誉に輝いたことにではなく、彼らに自分が没頭できる大好きなことがあったこと、さらにそれが世界中の人にとっても価値のあることだったという幸運が羨ましいのだ。

 

 

僕が今やっている博士課程というのは3年間を1つの研究にささげるということで、これまでの人生である意味最も何かに執着する課程ではないかと思う。

 

自腹を切ってまで自分の苦手な部分に3年間向き合い続けるとは、ドMの極致と言えよう。

 

しかし、長いノーベル賞の歴史のことだ。きっと受賞者の中には1人くらい、あまり情熱がなかった研究が評価された人もいるだろう。そんな受賞者が、実はあんまりこの研究は好きじゃなくって…と赤裸々な告白を今にも語っているかもしれない。いや、居てほしい。それによって勇気づけられる研究者はきっと僕だけではないだろうから。